イムノアッセイ

ACTH

ACTH

副腎皮質刺激ホルモン

副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)は脳下垂体前葉から放出される39アミノ酸からなるペプチドホルモンであり、視床下部から放出されるCRHにより産生が誘導され、前駆体であるプロオピオメラノコルチン(POMC)から切り出されて生成します。

生成したACTHは、副腎皮質からのコルチゾール他の産生、分泌を促進する作用があり、クッシング病、異所性ACTH症候群などで高値を示し、副腎性クッシング症候群では低値を示します。

CRHに対する下垂体の反応性を見るCRH負荷試験、下垂体ACTH予備能を見るメトピロン(メチラボン)負荷試験、ネガティブフィードバックを確認するデキサメサゾン試験でも指標として測定されます1)。さらに副腎皮質の反応性を見るためにACTHを投与するACTH負荷試験が行われることもあります。このホルモンは日内変動が報告されており、早朝に高い値を示し、その後減少して夜間に低くなるため、モニタリングの場合には採血時間を一定にする必要があります。

※ACTHは、下垂体腺腫の一部や異所性ACTH産生腫瘍において大分子型ACTHの血中濃度が上昇することにより高値に測定されることがあります2)

1) 須田俊宏:視床下部-下垂体-副腎系の機能評価.,臨床病理、47,1159-1164(1999)
2) Matsuno A.,et al.,:Secretion of high-molecular-weight adrenocorticotropic hormone from a pituitary adenoma in a patient without Cushing stigmata.,J.Neurosurg.,101,874-877(2004)

 


【副腎皮質機能関連項目】に戻る

【AIA試薬トップ】に戻る

【イムノアッセイ製品】に戻る

【臨床検査システム】に戻る

Eテスト「TOSOH」”は日本における東ソー株式会社の登録商標です。