T3
トリヨードサイロニン
FT3
遊離トリヨードサイロニン
一般にT3(総T3、弊社測定系名ではTT3と表記)またはFT3(遊離型T3)は甲状腺機能亢進症では高値、甲状腺機能低下症では低値を示します。甲状腺から分泌されたT3の大部分は血中のたん白質(TBG、アルブミン、等)と結合して存在しており、FT3は総T3量の約0.3%とわずかです。TBG欠損症や異常症、妊娠等では、結合蛋白濃度の変動によって、甲状腺機能が正常であっても、T3(総T3)が異常値を示す場合があります。
なお、TSH、T4(FT4)が正常範囲にあり、T3(FT3)のみ低値を示す場合をlow T3 syndromeと呼び、甲状腺の機能異常とは区別されます。血中T3の大部分は末梢組織でT4の脱ヨード化によって生じます。そのためT3濃度は甲状腺機能だけでなく、末梢組織での代謝状態も反映しています。
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