IgE
免疫グロブリンE
IgEは分子量約19万の免疫グロブリンで、2本のL鎖と2本のH鎖からなる典型的な4つの鎖構造をしています。また、レアギン活性を有することも特徴です。IgEが関与するアレルギー反応は、アトピー性気管支喘息・食餌性アレルギー・アレルギー性鼻炎・アナフィラキシーショック・蕁麻疹・枯草熱・花粉症などで、Ⅰ型アナフィラキシー(IgE依存型)と呼ばれるものです。これらの疾患で、血清IgE値は異常高値を示し、また、骨髄腫(IgE骨髄腫を除く)・低γ-グロブリン血症・サルコイドーシスなどでは異常低値を示します。
このようにIgEはアレルギーと密接な関係にあり、その測定はこれらの疾患の診断や経過観察に有用です1)。
1) 石井周一:免疫グロブリンE(IgE).広範囲血液・尿化学検査(下巻)、日本臨牀増刊号、17-20(1995)
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