グリコヘモグロビン分析計

ヘモグロビンA1c : HbA1c

● ヘモグロビンA1c

ライフスタイルの変化と共に糖尿病患者は690万人以上に増えていると言われています。
ヘモグロビンA1c(HbA1c)の値は糖尿病の診断や治療において血糖状態を評価する指標として利用されています。

ヘモグロビンは赤血球中に多量に存在し、体内で酸素を運搬、体外へ二酸化炭素を排出する役割を担ったタンパク質です。
ヘモグロビンが血液中を循環している間にできる、グルコースがヘモグロビンに結合したものをHbA1cと呼びます。
血液中のグルコース濃度が高いほどHbA1cの量が増えます。ヘモグロビンの血中寿命が約120日であることから、HbA1cは過去1~2ヶ月の平均血糖値を反映しており、糖尿病患者における血糖コントロールマーカーとなります。

日本におけるHbA1cの測定値は1994年以降JDS値として標準化された値が使用されてきました。国際的に多くの国と地域で使用されているNGSP値と差を認めていたため、日本国内においても、2012年4月より日常診療においてNGSP値の使用が開始されました。
両者の関係式は、HbA1c(NGSP) = 1.02 x HbA1c(JDS) + 0.25 % となります。
詳しくは 【HbA1cの標準化】の項を参照ください。

日本糖尿病学会は2010年に糖尿病の診断基準を改定しました。新しい診断基準ではHbA1cが血糖値とならぶ診断項目として採用されています。
糖尿病の診断基準では、HbA1c(NGSP)≧6.5 % で「糖尿病型」と診断されます。

参考文献
1)日本糖尿病対策推進協議会 小冊子
2)糖尿病治療ガイド 2012-2013 日本糖尿病学会編 文光堂




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